私が子供のころ、飛行機はまだめったに乗れるものでなかった。爆音がすると顔を上げ、上空を飛ぶ機影を仰ぎながめて、ひたすらあこがれていた。幼稚園の庭から大磯の空を横切る双胴機を目撃した鮮明な記憶があり、あれは米空軍の輸送機フェアチャイルドC119であったはずだ。   あるいは羽田空港の見学デッキで、ダグラスDC7C、ボーイング377ストラトクルーザー、そしてロッキード・スーパーコンステレーションとい […]